「自分らしいことがしたい」と思って動き出したのに、途中で息切れしてしまう。
反応がなくなった途端に、続ける気力が消えてしまう。
そんな経験、ありませんか。
こういう時、よく「意志が弱いから」「根性がないから」と自分を責めてしまいがちなんですが、実際はもっと単純な仕組みが働いていることが多いんです。
動き出す時に自分に言っていた言葉と、心の奥にあった本当の気持ちが、そもそもズレていた。
そのズレに気づかないまま動いているから、途中で失速するんですよね。
今日は、この「本当の気持ち」と「実際に自分が使っていた言葉」がズレる仕組みについて書こうと思います。
なぜ、思っていることと言っていることがズレるのか

このズレが起きるのは、意識的に嘘をついているからじゃありません。
本音がそのまま言葉になる前に、ある「フィルター」を通っているからなんです。
フィルターの正体
本音というのは、言葉になる前に「これを言っていいのか」というフィルターを通ります。
「認められたくてたまらない」という気持ちは、そのまま口にするのはみっともない気がして、無意識に上品な言葉に変換されてしまうんです。
「自分らしいビジネスがしたい」「好きなことで生きていきたい」という言葉は、その変換の結果だったりします。
認められたい気持ちが強いほど、フィルターは厚くなる
人に認めてもらいたい気持ちが強い人ほど、このフィルターが厳しくなる傾向があります。
「誰かに認めてほしい」「すごいと思われたい」という気持ちが強ければ強いほど、それを直視するのが怖くて、より「人に受け入れてもらいやすい」言葉に言い換える力も強く働くんです。
結果として、本人でさえフィルターの向こうにある本音に気づきにくくなります。
自己肯定感の土台がどう作られていくかについては、こちらの記事でも詳しく書いています。
AIは、フィルターを通った言葉しか受け取れない
最近気づいたことなんですが、AIに相談する時にも同じ構造が起きるんです。
本音が「誰かに認めてほしい」でも、フィルターを通ると「自分の強みを活かしたい」に変換されて入力されます。
AIは変換後の言葉しか受け取れないので、「自分らしいビジネス、いいですね」「あなたの強みはこれです」と返してくる。
本人はそれで「そうだ」と思ってしまいます。
でも動機が承認渇望のままだと、誰かに見せたくて始めて、反応がないと続かなくなって、承認されないと意味がなくなってやめる、という流れになりやすいんです。
AIは背中を押すことしかしてくれないので、本音と真逆の方向に全力で突き進んでしまうことが、一番怖いところだと思います。
続くかどうかは、どこで見分けられるか

本音から来ている行動かどうかは、動いている最中にはわかりにくいものです。
見分け方と、気づくタイミングについて書きます。
反応がなくても続けられるか
本音から来ているかどうかは、以下の3つで確認できます。
- 誰にも見られなくても続けられるか
- 承認されなくても意味があると思えるか
- 反応がゼロでも楽しいか
反応がなくなった時に手が止まるなら、その動機の中心には承認への渇望があるかもしれません。
気づくのは、いつも後になってから
わたし自身、カウンセラーとして起業した時、本音は「稼がなくても自分には価値があると思いたい」でした。
でも入力していた言葉は「稼ぎたい」「毒親を克服した経験を活かしたい」だったんです。
実際には、当時のわたしはまだ克服の途中で、経験を活かせる段階ではありませんでした。
向いていないと気づいたのは、やめてからずいぶん後のことです。
やめた直後は絶望しかなくて、何なら自分は生きていけるんだろう、と本気で考えていました。
向いていないという実感は、離れてから初めて見えてくるものなんですよね。
毒親との距離の取り方については、こちらの記事に詳しく書いています。
気づいた後、動き方をどう変えるか

気づいたからといって、今やっていることを全部やめる必要はありません。
まず、今の行動の中に、反応がなくても続けられる部分がどれくらいあるかを確認してみることです。
承認への渇望と本音は、きれいに分かれているわけじゃなくて、混ざっていることが多いです。
だから、本音に近い部分だけ残していく感覚で大丈夫。
動き出す前に「これは反応がなくても続けられるか」を一度自分に聞く癖をつけておくと、次から同じズレを繰り返しにくくなります。
まとめ:ズレに気づけば、動き方が変わる
思っていることと言っていることがズレるのは、恥ずかしさや承認渇望というフィルターを通るからです。
動いている最中は気づきにくくても、反応がなくても続けられるかを自分に聞いてみると、動機のありかが見えてきます。
本音からズレたまま動くと、続かないだけじゃなく、成果も出にくくなります。
認めてほしくて動いている時は、反応が欲しくて手を広げすぎたり、地味な積み上げを避けたりしがちだからです。
仕組みを知っておくだけで、同じところでつまずく回数は減らせるはずです。
「反応がなくても続けられるか」を軸に動けなくなる仕組みは、こちらの記事でも別の角度から扱っています。


