自己理解のヒント

心理学を「使おうとする人」が、一番変われない理由

心理学を学んでいる人は、人間関係がうまい。

そんなイメージ、ありませんか。

あながち間違いではないんですが、正確には少し違っていて、正確に言うと、こうなります。

人間関係がうまくいかなくて悩んでいる人が、心理学を学ぼうとする。

そのうち、自分と向き合えた人だけが変わっていく。

心理学が人を変えるんじゃなくて、変わる覚悟があった人が、たまたま心理学を使って変わった。

それだけなんです。

「心理学を学べば、人間関係がうまくいく」は本当か

「心理学を学べば、人間関係がうまくいく」は本当か

学んでも変わらない人が、確かにいます。

心理学をめちゃくちゃ勉強している。

資格まで取った。

でも、関わる人間関係のパターンは何も変わっていない。

知識は増えているのに、なぜ変わらないのか。

その答えは、学び方の方向にありました。

「使おうとする心理学」は機能しない

変わらない人に共通しているのが、心理学を「人間関係をうまくやるための道具」として使おうとしていることです。

相手の心理を読んで、うまく立ち回れるようになりたい。

でも心理学って、そういう使い方をすると、思ったようにはいかないんです。

人間関係がうまくいかない本当の原因は、相手にあるんじゃなくて、自分の内側にあることがほとんどだから。

Kumi
Kumi
「心理学を学べばうまくやれる」と思って勉強を始める人、カウンセラー時代に結構いました。

でも変わっていったのは、全員「自分を見る方向」に使えた人でした。

学び続けても、変われなかった人の話

学び続けても、変われなかった人の話

心理学に関心を持って、本格的に勉強している人と関わったことがあります。

人間関係に悩んでいて、「変わりたい」という気持ちは本物でした。

勉強量も相当なもので、傍から見れば、すごく努力している人でした。

でも、関わり方のパターンは何も変わらなかったんです。

勉強することが、向き合うことの代わりになっていた

変わりたいと言いながら変わらない人に、こう伝えることがあります。

「自分のダメなところを許すだけでいい。

弱さを責めるんじゃなくて、ただ認めるだけでいいんだよ」

でもこれが、なかなか届かない!

都合が悪くなると話がそれて、また別の話になる。

その繰り返しになりがちです。

勉強することは、自分と向き合うことより、ずっとラクだからです。

勉強すれば「頑張っている私」になれる。

資格を取れば「前に進んでいる私」になれる。

でも、「自分のダメなところを認める」ことだけは、どれだけ勉強しても避けて通れない。

学べば学ぶほど、「変わろうとしている私」という免罪符ができて、本当に向き合わなくていい理由が増えていくんです。

Kumi
Kumi
めちゃくちゃ勉強するという努力のほうが、自分を丸ごと認めるよりラクなんですよね。

だから知識だけ増えて、パターンは変わらないまま、という人が生まれる。

防衛反応が強いほど、知識は鎧になる

心理学の知識があっても変われない人には、もうひとつ共通点があります。

防衛反応とプライドが強くて、「自分のダメなところ」を直視することへの抵抗が強いんです。

知識があるから、自分の状態を言語化することはできる。

でも言語化することと、認めることは別物です。

「私はこういう傾向があるらしい」と説明できても、「私はそれでダメだった」と認めることができない。

だから知識が、自分を守るための鎧になってしまうんです。

Kumi
Kumi
知識を「自分を理解するため」に使えている人と、「自分を説明するため」に使っている人って、全然違うなと思ってます。

後者は、変わっていかないんですよね。

変わっていった人がやっていたこと

変わっていった人がやっていたこと

同じように人間関係に悩んでいても、変わっていった人には共通点があります。

勉強量の差じゃないんです。

向き合う方向の差でした。

「脱ぐ」ことから始まっていた

変わっていった人は、どこかで「取り繕うのをやめる」という体験をしていました。

うまくやろうとするのをやめる。

よく見せようとするのをやめる。

強がるのをやめる。

これを、心理学では「防衛を下げる」と言ったりしますが、要するに「脱ぐ」ことです。

脱ぐのは怖いんです。

ダメな自分が見えるから。

でもそこを通らないと、本当の意味では変われないんです。

Kumi
Kumi
取り繕ったまま学んでも、取り繕い方が上手になるだけなんですよね。

変わるためには、一回ちゃんと脱がないといけない。

なぜ脱げないのか、その理由が気になる方はこちらも。

弱さを「責める」のではなく「認める」だけでよかった

もうひとつ共通していたのが、自分の弱さへの向き合い方です。

変わった人は、自分のダメなところを責めるのをやめて、ただ「そうだった」と認めることができていました。

責めることと認めることは、全然違います。

責めるのは、まだそれを「あってはいけないもの」として扱っているということ。

認めるのは、「それが自分にある」という事実をただ見ることです。

認めるだけでいい。

変えようとしなくていい。

責めなくていい。

そこから、少しずつ変わっていくんです。

Kumi
Kumi
「認める」って、許すとも違うんですよね。

ただ「あった」と見るだけ。

それだけで、なぜか少し楽になったりするんです。

自己否定をやめることについて、別の角度から書いた記事もあります。

心理学は、その後でいい

脱いで、認めた後に、初めて心理学の知識が機能し始めます。

自分の傾向がわかってきたり、パターンが見えてきたり。

なぜそうなるのかが腑に落ちる。

逆に言うと、脱いでいない状態で学んでも、知識が鎧になるだけです。

心理学は、自分と向き合うための補助線です。

向き合う覚悟が先で、心理学はその後でいい。

まとめ

心理学より先に、必要なことがあります。

脱ぐこと。

そして、認めること。

それだけです。

資格を取ることでも、知識を増やすことでもない。

「そうだった」とただ見ること。

それが、どんな勉強よりも先に来るものだと思っています。

怖くて当然です。

ダメな自分が見えるから。で

もそこを通らないと、どれだけ学んでも、知識は鎧のままです。

一回だけ、脱いでみてください。

変えようとしなくていい。

責めなくていい。

ただ「あった」と見るだけでいい。

そこから、少しずつ変わっていきます。

Kumi
Kumi
心理学は、自分を理解するための補助線です。

向き合う覚悟が先で、心理学はその後でいい。

私はそう思っています。

脱いだ先にある「強さ」について、こちらも読んでみてください。

  • この記事を書いた人

Kumi(板山 久美子)

恋愛・心理コミュニケーションライター/元カウンセラー パートナーシップや人間関係をテーマにしたメディアを複数運営。 カウンセラーとしての実務経験をもとに、心理学・自己理解・対人関係に関する記事を多数執筆。 アメブロでのカウンセラー活動時にはフォロワー1,500名・公式LINE60名の実績あり。

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