恋愛、仕事、友達関係、自信のなさ、意味不明な不安。
「また同じことでつまずいた」「ぐるぐる同じところを回ってる」と感じたことはありませんか。
「なにが原因?」と自分に聞いてみると、だいたいこう出てくる。
「私が悪いのかな」
「やっぱり環境が」
「相手の性格が」
でも多くの場合、その根っこにあるのは、もっと手前の話です。
お母さんとの関係が、人生の「初期設定」になっているということ。
人生の初期設定は「母という名の世界」で作られる

心理学では、母親との関係が人格形成の土台になると言われています。
愛着理論の提唱者ジョン・ボウルビィは、乳幼児期の母子関係が「内的作業モデル」として心に刻まれ、その後の人間関係のテンプレートになると述べています。
難しく聞こえるかもしれないけど、意味はシンプルです。
「私は誰かに甘えていいのか」
「本音を出したら怒られるのか」
「頑張れば愛してもらえるのか」
これを最初に学ぶのが、お母さんとの関係なんです。
初期設定が、全ての関係に流れ込む
たとえば、よくあるのがこんなケースです。
恋人に嫌われないように頑張りすぎて疲れる。
小さい頃、お母さんの顔色をうかがっていませんでしたか。
上司が怖くて意見が言えない。
怒る母親に言い返せなかった記憶が、今も体に残っていませんか。
気づいたら誰かと張り合っている。
「お姉ちゃんはできるのに」と比べられ続けて、お母さんに認めてもらいたかった飢えが、まだ癒えていないだけかもしれない。
自分が正しいと思わないと安心できない。
子どもの頃、間違うと責められる家庭だったとしたら、「正しさ」にしがみつかないと愛されないと思い込んでいるだけかもしれない。
やばくないですか。
全部、母親との関係の再放送です。
でも心理学を学んで、全部に母親との関係が流れ込んでることに気づいた瞬間、世界の見え方が変わりました。
カウンセリングで一番時間をかけるのは、ここ
これはわたしがカウンセリングをしていた頃、一番時間をかけていた領域でもあります。
自己肯定感が育たなかった理由、人間関係で同じパターンを繰り返す理由、どれだけ頑張っても満たされない理由。
ほとんどの場合、掘り下げていくと「お母さんとの関係」にたどり着きます。
それは犯人探しではないんです。
「構造を知ること」です。
でも逃げれば逃げるほど、同じ問題が追いかけてくる。
それがACの構造なんですよね。
自己肯定感の形成が気になる方はこちらの記事もどうぞ。
「お母さんみたいになりたくない」も、母を軸にした生き方だった

ここからが、一番深い話です。
反発していても、母が「軸」になっている
「お母さんみたいになりたくない」と思って生きてきた人は多いと思います。
わたし自身がそうでした。
母に反発してきた人生も、「母のようにならないため」に必死で働いてきた時間も、結局は「母を軸」に生きていたんです。
それに気づいたとき、涙が止まらなかった。
本当の意味での「母からの卒業」は、反発することでも、絶縁することでもない。
母との関係を「知って、整理して、手放す」こと。
それができて初めて、自分の人生を自分の手に取り戻せる感覚がありました。
そこから初めて、自分の人生が始まった気がした。
人生がこじれるのは、あなたのせいじゃない
母との関係が初期設定になってしまうのは、あなたのせいじゃないんです。
誰だって、生まれた瞬間から「母という名の世界」にログインする。
その世界で何を学んだかが、そのまま人間関係のテンプレートになる。
あなたがポンコツなんじゃない。
初期設定が、今の環境に合っていないだけ。
そして初期設定は、書き換えられます。
それだけで、だいぶ楽になるんですよね。
人間関係で同じパターンを繰り返している方はこちらの記事もどうぞ。 人間関係で同じ失敗を繰り返すのはなぜ?原因は「意識」じゃなくて「構造」だった
知るだけでいい。向き合うのは、そのあとでいい
この記事で伝えたいのは、「今すぐ母親と向き合え」ということじゃないんです。
まず、「そういう仕組みがある」と知るだけでいい。
「もしかして、今わたしが感じてるこれ、お母さんとの関係が影響してるかも」と気づけたとき、人生の見え方がじわじわ変わっていきます。
犯人探しじゃなくて、構造を知ること。母を責めるためでも、自分を責めるためでもなく、ただ「真実を見抜くこと」。
それが、自由になる最初の一歩だと思っています。
向き合うための具体的な方法は、また別の話として書いていきます。
まずは今日、ひとつだけ問いを持って帰ってください。
「私の人間関係のパターン、どこかでお母さんとの関係と似ていないかな?」
自分の声が気になる方はこちらの記事もどうぞ。

