2025/7/15の記録です。
講師:湊先生
Webマーケティングとは?
Webマーケティングとは、WebサイトやSNSなど、インターネット上のあらゆるメディアを活用して商品やサービスを宣伝・販売する手法です。
目的はただ一つ、「ユーザーに購入してもらうこと」。
広告配信やコンテンツ制作などを通じて、見込み客を集め、興味を持ってもらい、購買行動へと導いていきます。
マーケティングAI(MA)とは?
マーケティングAIとは、マーケティングオートメーション(MA)にAIの力を掛け合わせた仕組みです。
MAは、見込み顧客の情報を一元管理し、適切なタイミングでアプローチすることで、効率的に顧客開拓を進めることができます。
ここにAIが加わると、以下のような高度な施策が可能になります。
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データ分析による行動予測
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効果的な施策提案
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パーソナライズされた広告配信
AIの導入により、人間では難しいレベルの分析や予測も実現できるようになります。
AIに仕事を奪われるのか?
たしかに、AIが得意な業務は数多くあります。特に以下のような分野では代替が進んでいます。
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データ分析
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パターン認識
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顧客対応の自動化
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タスクの効率化
しかし、AIがすべてを代替できるわけではありません。たとえば次のような分野では、人間ならではの力が必要です。
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ゼロからの企画立案
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顧客の“気持ち”をくみ取る力
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創造性を求められる仕事
つまり、AIにできること・できないことを見極めた上で、「共存・活用」していく視点が求められます。
これからのWebマーケターに求められる力
① 一連の業務を体験しよう
広告の企画・運用から分析まで、一通りの流れを体験することで、自分の得意分野を見つけられます。
また、全体像を把握できる人材は、現場でも重宝されます。
② マネジメント・ディレクション力も視野に
経験を積んだ先には、チームリーダーやディレクターの役割も。
その際に必要なのは、業務スキルに加え、「人を動かす力」「育てる力」。
ビジョンを伝え、周囲を巻き込める力が、キャリアを大きく前進させます。
AIの3つの分類(最低限おさえたい基礎)
種類 | 特徴 |
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ルールベース型 | 「こう来たらこう返す」という明確なルールで判断する |
機械学習型 | 人が注目ポイントを教え、AIがルールを学ぶ |
ディープラーニング型 | AIが自ら特徴を見つけ、判断ルールも自動構築 |
AIが得意なこと・苦手なこと
✅ 得意なこと
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言語・音声処理
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単純作業(計算・分析・分類)
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画像認識(監視カメラ、顔認証など)
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機械制御(車・産業ロボット)
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推論(パターン学習からの予測)
❌ 苦手なこと
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ゼロから生み出す「クリエイティブ」
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感情・ニュアンスをくみ取る
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人間関係や心理的な駆け引き
まとめ:AI時代に必要な人材とは?
これからは、次の2つを兼ね備えた人材が求められます。
🎨 クリエイティブ力 × 📊 マーケティング力
どちらか一方では不十分です。
AIが苦手とする「想像力」「人間味ある表現」を磨きつつ、AIやツールを使いこなすマーケターへ。
まずは、AIツールを1つ使ってみるところから始めてみましょう。
AIが変えるWebマーケティングの現場
近年、Webマーケティングの現場では、AI(人工知能)技術の導入が加速度的に進んでいます。特にデジタル広告やサイト運営の領域では、作業の自動化やユーザー行動の分析など、AIが大きな役割を担いつつあります。
「AIは難しそう」「専門職だけの話」と思われがちですが、実は今、誰でも使える直感的なAIツールが次々と登場し、マーケターやデザイナーの強い味方となってきています。
この記事では、AIが実際にどのような場面で活用されているのか、どんな技術が現場で使われているのかを、わかりやすく解説していきます。
マーケティングAIの基本機能とメリット
AIは、大量のデータを解析し、最適なタイミングで最適なアクションを提案・実行することに長けています。特にマーケティング領域では、次のような2つのタイプのAIが活躍しています。
◾️ 識別系AI
「このユーザーは誰?」「どんな属性を持っている?」など、ユーザーを特定・分類する役割を担うAI。
◾️ 予測系AI
「このユーザーは何をしたい?」「この施策でどれくらい効果がある?」など、未来の行動を予測するAI。
この2つの機能が組み合わさることで、「必要な情報を、必要な人に、必要なタイミングで」届けることが可能になります。
AIの可能性を広げる「パーソナライズ」とその課題
AI活用の代表例が「パーソナライズ施策」です。たとえば、名前入りのDMや、興味に合わせたおすすめ表示などがこれに当たります。
ただし、“やりすぎ”には注意が必要です。 「なんでこれを知ってるの…?」と感じさせる過剰なパーソナライズは、逆に不信感を生むこともあります。
重要なのは、“距離感”の見極め。AIが提供する情報と、ユーザーの気持ちの間にある「適切な温度感」を読み取る力が、今後ますます必要になってきます。
クリエイターとAIの協働がもたらす未来
AIの力を活かせば、単純作業や繰り返し作業から解放され、人間ならではの「発想」「直感」「感性」に集中できる時間が増えます。
たとえば、
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バナーを何パターンも試作する → AIで大量生成&分析!
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動画を最適な尺で自動編集 → 人は「伝えたいこと」に集中!
AIは「前例から学ぶ」ことが得意ですが、「まだ世の中にない新しさ」は、人間の感性でしか生み出せません。
つまり、AIとクリエイターはライバルではなく“共創パートナー”になっていくのです。
国内の先進事例に学ぶAI活用の最前線
【電通】ACM(広告自動生成システム)
過去の広告データを学習したAIが、テキストやビジュアルの組み合わせを自動で生成し、最も効果の高いパターンを提案。
【サイバーエージェント】極予測AI
広告配信前に、どれくらいの反応・成果が得られるかを予測するAI。無駄なコストを抑え、精度の高い施策設計が可能に。
【感性AI】言葉や色の“感情”を分析するAI
「ポジティブさ」「親しみやすさ」などを数値化し、文章やデザインに対する感情的な印象を可視化。ブランド戦略に活用されています。
【cre8tiveAI】制作系AIの集合体
画像の高画質化、背景の自動除去、動画の字幕起こしなど、制作現場の“めんどくさい”を一括サポート。
Adobe製品にも広がるAI機能
デザインツールの世界でもAIの進化は目覚ましく、Adobe製品にも以下のようなAI機能が搭載されています。
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Firefly(画像生成AI):テキストから画像を生成
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Photoshop:ジェネレーティブ塗りつぶし/背景拡張
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Illustrator:文字や図形の自動変換、配色提案
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Premiere Pro:ノイズ除去、話し言葉の自動テロップ化
初心者でも直感的に使えるUIが整っており、「難しそう」と感じていた人でも導入ハードルが下がっています。
Webマーケター・デザイナーに必要なのは「まず触ること」
「便利そうだけど、結局どう使えばいいの?」という方も多いかもしれません。
でも大丈夫。いまや多くのAIツールは、試して学べる仕組みが整ってきています。
最初はうまくいかなくても、触っていくうちに「これってこう使えるのか!」という気づきが増えていきます。
まとめ:AIは、思考と発想を補う“仲間”になる
AIは、単に仕事を自動化するだけの存在ではありません。あなたの「考える力」や「つくる力」を、そっと支えてくれる存在です。
マーケティングやデザインの仕事にAIを取り入れることで、より深い戦略・より自由な表現が可能になります。
「AIに奪われる」のではなく、「AIと一緒に創る」未来へ。
まずは、今日できるところから触れてみましょう!
マーケティング現場が変わる!AIで効率化される業務とは?
AIが活用され始めている業務の例として、次のようなものが挙げられます。
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定型レポートの自動生成:Googleアナリティクスなどの数値をもとに、レポートを自動作成
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SNS投稿の最適化:過去の投稿と反応を分析し、ベストな時間や内容を提案
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広告のABテスト設計:クリエイティブの複数パターンを自動生成し、効果検証
こうした自動化によって、従来多くの時間が割かれていた“作業”が大幅に軽減されます。その結果、人間が本来注力すべき「戦略設計」や「企画・発想」に集中できる時間が増えていきます。
AIは「指示されたこと」しかできない。その意味とは?
よく勘違いされがちですが、AIは万能ではありません。
あくまで「入力されたデータ」に対して、「学習したパターン」に基づいた処理を行う存在です。
つまり、
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正しい情報の入力(プロンプト)
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目指す成果の設計
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結果の解釈と改善
といった“前提の設計力”が人間側に求められるのです。
AIは魔法の杖ではなく、使い手によって「結果の質」が大きく変わるツールなのだと理解することが大切です。
AI活用で求められる「プロンプト力」とは?
ChatGPTや生成AIを業務に取り入れるとき、キモになるのが プロンプト(指示文)の質。
たとえば同じ「キャッチコピーを考えて」と依頼しても、
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商品の特徴
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ターゲット
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使用媒体
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トーンや語調
などをきちんと伝えるかどうかで、出力結果の精度がまったく変わってきます。
つまり、AIを動かすのに必要なのは「高度なプログラミング」ではなく、「的確な言語化力」なのです。
AIで「人がいらなくなる」わけじゃない
AIの進化に対して、「仕事が奪われるのでは」と不安を感じる声もありますが、実際には真逆の現象も起きています。
それが、「人間にしかできない仕事」の価値が高まっていること。
たとえば、
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クライアントと信頼関係を築く
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ニーズを深掘りして提案する
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想像力で新しい切り口をつくる
といった仕事は、今後も人にしかできません。
AIの登場により、「人間が本領を発揮できる領域」が浮き彫りになり、その価値が再評価されているのです。
まとめ:AIを「現場で使える力」に変えるために
AIの力を借りることで、私たちは“より人間らしい仕事”に集中できるようになります。
でもそれは、「誰が使っても同じ結果が出る」わけではありません。
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どのAIを
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どんな目的で
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どう使うか
を考え、試行錯誤しながら活用していく力こそが、今後ますます重要になるでしょう。
「とりあえず使ってみる」ことから始まる、マーケターの未来。
あなた自身の“使い方”が、未来を大きく変えていきます。